日本で生活しているなら頭の片隅に入れておきたい資本論。
なぜなら日本は資本主義のルールで成り立っているから。ただマルクスの資本論ってめっちゃぶ厚くて読む気が失せるんですよね…。マンガで学べる「資本論」がとても理解しやすかったのでまとめていきます。
あくまで、マルクスの思想なので今の経済と照らし合わせて読んでみると面白いですね。
世の中のすべては商品になっている
資本主義生産様式が君臨する社会では、社会の富は、巨大な富の集合体である。
カール・マルクス 資本論
つまりは、「ぼくたちが生きている資本主義の世の中では、すべてのものが商品だ。」と言っています。
そもそも商品の定義ってなんだ?って感じですが、人間の欲を満たしてくれるものがすべて商品に当てはります。
例えばパンは空腹を満たしてくれる。ゲームであれば楽しい時間を提供してくれる。とかですね。
商品には2つの価値がある
マルクスは商品には「使用価値」と「交換価値」の2つの価値があると述べています。
使うことで役に立つ「使用価値」
「使用価値」は使うことで役に立つもの。
例えばぼくらが普段着ているシャツはファッションとして役に立っています。
服って着れればなんでもいいと思うじゃないですか?でもコム・デ・ギャルソンのシャツのようにめっちゃ高いブランドのシャツもありますよね。
なんで価格が違うのか?って考えるとブランドものの服はお洒落だったり、着心地がよかったり、着ることによってあなたのブランド力を高めてくれる付加価値があるからなんです。
「使うことで役に立つ」でも人によって種類がたくさんあるんですね。
お金に変えることができる「交換価値」
「交換価値」は、かんたんに説明するとお金に変換することができるもの。
例えばあなたがパンを持っていて、魚と交換すると考えてみましょう。なんで交換できるかというと、魚を食べる使用価値が同じだから。
なので同等の価値があるから交換の対象になるねっ。という感じです。
さまざまな商品が交換価値を持っていていろんなものを=で繋げる事ができるけど、交換できるものには共通点があってひとの労働があるからこそ価値になる。と考えたわけです。
紙幣や貨幣の登場により資本家が生まれる
もともとお金は貝殻や米などが代用されていました。「他のひとが欲しがるもの」に変えておけば安心だよねって意味ですね。
交換の仲介として一時的に変えられていたのが「お金の役割」でした。
パンを作って、お金を得て、りんごを買ったりしていました。商品→お金→商品の流れでした。
けれどもいつの間にか逆になってお金を持つことで商品が買えるようになりました。お金があることが資本って認識になったんですよね。価値を増やすために登場したのが資本家。
資本家はお金→商品→お金という運動をしています。
つまり、お金で労働力を買い、商品に剰余価値をプラスして売ることで、お金を増やすというサイクルになります。
現代の企業が資本家に当てはまりますね。この運動を繰り返すことでどんどんお金を蓄積することができるようになりました。
「労働力」も商品になっている
「労働力も商品なのっ?」って疑問に思うかもしれませんが実際に会社との契約はそうなっています。
会社が「労働力を買いますから、誰かうちで働きませんか?」という呼びかけに対し、「じゃあ労働力売りますよ」って契約を交わしていますもんね。
資本家と労働者は本来対等なはずなのですが、実際には長時間労働で消耗する会社も多いのも事実。
ひとつの考え方ですが、「マルクスの資本論」は日本の経済と合わせてみてみるとおもしろいですね。
漫画で学べる「資本論」では資本主義の大まかなルールを知ることができます。
なお、池上彰さんの高校生からわかる「資本論」 (池上彰の講義の時間)も理解しやすい内容となっているので合わせて読んでみるといいですね。