・「国際情勢の不透明感から株や為替はリスクが高そう…。」
上記のように苦慮する投資家は増えています。そんな中での新たな投資方法として注目を集めているのが「ソーシャルレンディング」
今回は、「ソーシャルレンディング」の特徴とおすすめの業者について紹介します。
ソーシャルレンディングは融資型のクラウドファンディング
ソーシャルレンディングはインターネットを通じて不特定多数から資金を集める「クラウドファンディング」の一種です。
「融資型クラウドファンディング」と呼ばれるもので、ソーシャルレンディング業者がインターネットを通じて投資家から小口資金を集め、資金ニーズを抱える企業に融資する仕組みです。
資金を借りた企業は毎月ソーシャルレンディング業者に借入資金を、利息をつけて返済します。
業者は利息のうち一部を営業報酬として回収し、残りを投資家に渡します。これにより、投資家は投資資金に加え利息(から営業報酬を除いた部分)を収益として受け取ることができるという仕組み。
業者が多数の投資家から資金を集めるスキームのため「1万円程度の小口から始められる」こと、また「債券や投資信託より高めの利回りが期待できる」ことがソーシャルレンディングの特徴です。
ソーシャルレンディングのメリットとリスクを知っておこう
知識がないまま始めるのはただの投機。ギャンブルと同じです。これからソーシャルレンディングに投資したいと考えている方はメリットとリスクについて知っておくべきです。
今からソーシャルレンディングの特徴とリスクについて順番にご説明していきますね。
ソーシャルレンディングのメリット
- 小口の資金から投資できる
- 利回りは債券・投資信託より高め
- 投資期間を柔軟に選択できる
- 価格変動リスクがない
ソーシャルレンディングは、業者が多数の投資家から集めるスキームにより、小口の資金から投資が可能です。最低1万円から受け付けている業者が多いですね。
通常、利回りは債券なら外債や低格債でも2-3%、投資信託は4-6%程度が一般的ですが、ソーシャルレンディングは低いものでも5%、高いものですと10%超の案件もあります。銀行に預金していてもまったく増えることはありませんから、魅力的に感じますよね。
そもそも、なんで高利回りで運用できるのか?
実は、銀行融資や債券よりも柔軟な資金調達が可能であることから、借り手はやや高めの金利の支払いを許容していることがこの高い利回りを実現している背景にあるんです。
また、投資期間を柔軟に選択できるのも魅力で、最短では3か月程度のファンドもあります。初心者はまず短めの案件に投資してみることをおすすめします。最後に株や投資しタンクのように価格変動リスクはありません。
一度投資してしまえば、あとは最終返済まで待っているだけで大丈夫です。特に投資側が何かするってこともありません。
ソーシャルレンディングのリスク
ソーシャルレンディングのリスクについてもしっかりと把握しておきましょう。
- 元本保証がなく、貸し倒れリスクがある
- 返済の延滞リスク
- ソーシャルレンディング業者自体の倒産リスク
- 期中売却ができない
元本保証がないため、借り手が倒産などした場合は貸し倒れとなるリスクがあります。尚、担保を付与している案件であればいざという時も担保の部分からは一部返済が受けられますので、安定性を高めたい場合は担保付き案件を選択するといいでしょう。
また、返済がスケジュール通りに進まないリスクもあり、投資家の資金計画が狂ってしまう可能性があります。
その他、借り手だけでなく、ソーシャルレンディング業者の倒産にも注意が必要です。
まだまだ成長過程で経営体力が強くない業者もあります。一部業者は大手金融機関傘下である、もしくは出資を受けていることもありますので、業者の安定性を重視する場合はこうした業者を選択するのも一考です。
最後に、流動性が低く、実質的には「期中売却ができない」ことにも注意が必要。生活する上で問題のない余剰資金を投資に充てましょう。
おすすめソーシャルレンディング業者8選
近年日本で拡大していているソーシャルレンディングですが、資金集め・融資を行う業者も増えてきています。ここでは、おすすめのソーシャルレンディング業者を8つ紹介します。
maneo
maneoは日本初のソーシャルレンディング業者で、これまでに1,500億円以上の資金を集めており、実績・規模とも業界で一位となっております。
規模が大きい分多様なタイプのファンドを取り扱っているのが特徴です。また、GMOフィナンシャルホールディングスやSMBCベンチャーキャピタル等大手傘下企業からの出資も受けており、業者としての信頼度は高いといえます。
TATERU FUNDING(タテルファンディング)
TATERU FUNDINGは東証1部上場企業であるTATERU社が運営しております、不動産特化型のソーシャルレンディングです。
募集するファンドの投資先物件の詳細まで記載されていて、自身で投資先の不動産を見てファンドを選定できるのが特徴です。また、3-4か月程度の短期のファンド、かつ利回り5%程度の低め・堅実なファンドが多めなのもポイントです。
クラウドクレジット
新興国を中心とした海外融資に特化しているところはクラウドクレジットの大きな特徴。ここまで海外融資に特化している業者は数ある業者でも非常に珍しいですね。
また、新興国への融資を通じて新興国の発展に貢献しようという高い意欲も持っており国連が定める「SDG’s(持続可能な開発目標)」達成に向けて取り組んでおり、投資家もクラウドクレジットを利用した投資を通じて社会貢献もできるという点もポイントです。
オーナーズブック
オーナーズブックも不動産特化型のソーシャルレンディングで、2014年開業と不動産特化型として業界でもっとも古いものです。
その運営会社は不動産会社かつマザーズ上場企業のロードスターキャピタルで、ソーシャルレンディングにおいても、不動産の選別に長けたプロが厳選して投資案件を選定しております。不動産を取り扱っているということで、全案件不動産担保付というところも安心ですね。これからソーシャルレンディングを始めてみたいって方にはおすすめです。
SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングはSBIホールディングスが運営しています。新興企業も多いソーシャルレンディング業者の中では大手。
不動産担保ローン事業者向けのファンドを広く募集している一方、新興国実習生受入れ資金の融資や、ソーラー投資といった社会性の高いファンドも取り揃えているのが特徴です。利回りも4%台~10%超のものがあり、自身のリスク許容度に応じて選択することができます。
SAMURAI(旧スマートエクイティ)
SAMRAI証券会社が運営するソーシャルレンディングで、証券会社として登録していることで他の業者より厳しい規制が敷かれており、その分業者としては経営安定性が高いといえます。
他の貸金業者が融資した債権を買い取りファンド化した案件が多く、多様な業態のファンドを随時募集しております。利回りは6.5~10%超、運用期間も1年弱~2年弱程度と長めの期間となっているため、収益性を重視する方におすすめできます。
さくらソーシャルレンディング
「地方創生型ソーシャルレンディング」という標語を掲げいるさくらソーシャルレンディング。日本各地の地方への投資案件を提供することを重視しているソーシャルレンディングです。
投資をしながら地域活性に貢献することが可能。また、不動産担保などを活用し、融資資金の保全性も重視しながら運営しているのが特徴的です。
クラウドバンク
クラウドバンクの特徴は投資案件の種類が豊富なところ。
事業性ファンドという、企業が事業を行うための資金を調達するファンドが多く、1万円から高利回りの案件を取り扱っているところも魅力的。投資の経験が浅い方でも少ない出資で始めることができるのは嬉しいです。
太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーや企業のM&A支援など、ユニークで他にはないファンドがあるのは強みですね。
まとめ|ソーシャルレンディングの将来性は?
ソーシャルレンディングはインターネットを通じた資金調達手法・投資手法としては発達した新しいタイプの投資手法。
小口投資、ミドルリターン・リスクが特徴です。投資家サイドの観点からするとこれまでより手軽で、高い利回りを享受できる手法として注目を集めています。
とは言うものの、まだ業者の倒産リスクも留意すべき状況ですが、、従前融資を受けづらかった企業も巻き込む新たな資金調達手段として、将来性は期待できます。
市場の拡大と共に業者のクオリティも洗練され、ソーシャルレンディングはより一層魅力的な投資手法として普及していくのではないでしょうか?老後の年金は正直あてになりません。若いうちから資産運用をはじめてみてはいかがでしょうか?